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早く電話終わんねーかな…。


俺は一人ベッドに横になったまま、聞こえてくる恋実ちゃんの声に耳を澄ませていた。


ほとんど話しているのは向こうの方で、
恋実ちゃんは


“うん”

“え？”

“そーなの？”くらいしか言わないから


何を話しているのかサッパリわからない。



すると突然、



「え？い、今から？」


大きな声でそう言ったから
俺は嫌な予感がして身体を起こした。




恋実ちゃんの傍に行き


「どうしたの？」


わざとに電話相手にも聞こえるくらいの声で聞いた。






「健太…今、この近くに居るみたいなんだけど
中学の同窓会の幹事を一緒にやってほしいから

今から会えないかって…。」



「そんなの今じゃなくてもいいだろ？」



「それが…私の仲の良かった友達がもうすぐ結婚して海外に行ってしまうみたいなの…。


だから急いでるみたいで…。


今から行って来ても、いい？」