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溺愛禁止。

第15章 彼の音

もう…心臓が、限界だ。



「…蓮君」


降りてって言いたかったのに。





「恋実ちゃん…なんで?

マフラー、湿ってんだけど。」




気付かれてたのか…。



私の顔の両サイドに手を付かれ
視線から逃げることも許されぬ状況。




「…えっと、」



「今日、雪降らなかったよな?」





「…うん…。」



なんて誤魔化そう…。




「泣いたのか?」



「え?」




「アイツと、何かあったのか?」



アイツ…?



「アイツって…?」




「健太って野郎だよ…。


仲良くやってんのか?」




健太…。



どうして今、
健太の名前が出てくるんだろ…。





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