溺愛禁止。
第16章 徹底追及。
「なっ、だ、だって、」
「なんで俺に彼女が居ることになってる訳?」
蓮君は少し怒り口調で
私の顔を至近距離で覗き込む。
えっと…
何でだったっけ?
健太が…色々言ってたけど
今思えば確かなものは
無かったのかもしれない…。
だけど---
「竹内さんと一緒に映画行ったんでしょう?
それに今日だって腕組んで…」
これじゃあ私…ヤキモチ妬いてるみたいだ…。
「駄目なの?」
…?
「彼女じゃなかったら…女の子と映画に行ったり、腕を組んだりするのはいけないことなの?」
……?
「蓮君は…誰とでも腕を組んだりするの?」
彼女じゃない子の部屋に上がって
誰にでもこうやって優しくするの?
ヤバイ…。
彼女でもない癖に、泣きそうだ。
それに比べて蓮君は余裕な表情を浮かべている。
「どしたの?
泣きそうな顔して。
俺が他の子と腕を組むのがそんなに、嫌?」