秘密の時間は私のもの
第18章 結局俺は
耳に入らない授業内容。
ペンを持つだけで、動かない手。
故に真っ白のノート。
あの保健室の出来事から1週間。
俺は、放課後、あの場所に行ってない。
つまり、颯太にも滝波にも会っていないわけで。
そうしてる理由なんて明白だ。
『僕は、上野が好き』
ルール4
上野との恋が成就した時
俺らの関係は終わり、なかったことにすること
あの告白が完全にルール4に当てはまっているから。
といっても、俺は、結末を見ていない。
でも、あの短時間で上野が颯太に惹かれていくのは一目瞭然だった。
だから、見なくても結果など分かってるも同然で。
颯太はきっとそういうとこ、すごく気を遣って言えないだろうから
俺が自ら身を引いてやってるんだ。
なんて....んなかっこいい理由じゃねぇくせにな
颯太の告白を聞いて上野の反応を見て
俺はひどく心の奥底にモヤをかけた。
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