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秘密の時間は私のもの

第8章 藤塚亞

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そよそよと春風が開いているところから入り、頬を掠めていく。


季節は春。


ポカポカ陽気になり、うつらうつらとしてしまうのは仕方の無いこと。



「見て見て!藤塚くん、うつらうつらしてる」

「かわいー.....♡」



これだけで騒ぎ立てられるは中学生の俺。


年を追う事にモテてしまい


なんだかさーせんと周りの男子達に向けて思う。



でも、俺ってば紳士的なんだぞ?

ここまでモテて、彼女いない歴=年齢なんだから



譲ってあげてる、と言えども俺がいてはそれも無駄なのだろう。


そもそも、これにも自分勝手な思いがあるからで。


どうせモテるなら唯一無二の存在なんて作らなくていいと思っていた。


ちやほやされるなら複数の方がいいし


1人に愛情を注ぐという行為も俺は出来ないタチだと勝手に解釈していた。


しかしながら、そろそろ性に興味を持ち始める頃な訳で。

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