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きづいてよ!

第2章 憎い男




「はぁ…」


あたしは深くため息をついた

ガチャリとドアの音がした


「米村」


鈴木だった

ゆっくりとあたしに近づく


「来んな」

「ひど」


ひどいのはどっちだよ

散々言っておいて


でも鈴木は足を止めない


「来んなって言ってんじゃん。来ないで」


やだ

来ないで

あたしに近づくな


「米村」


ぎゅっ





あたしは鈴木に抱き締められた


「はなして…やめてよ!

あたしはアンタが大っ嫌いなの!」


もっと強く 優しく抱き締める


「じゃあなんでお前…

泣いてんだよ」


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