テキストサイズ

狼女と吸血鬼男

第1章 ♣︎Prologue♧

あるところに
一匹…または…一人
の、狼女がいました…

その狼女は一人でした…
群と離れてしまったのです…

一人に、なってから狼から
人に変われるようになりました…

その狼は人になり、歩き出しました、けれど、慣れないので直ぐに転んでしまいました

そこから、歩きの練習をしました
そこから、何日も、何日も、歩きました
群と会うために…

しかし、何も食べず歩いてきた狼は
ついに、力尽き倒れてしまいました

朝でも暗く夜ではもっともっと暗い、深い深い森の奥でした…

狼は、静かに叫びました…
けれど人間なので狼みたいな声は出ませんでした…
「アォ……ォォォン…」

そして、意識が切れる前に見たのは

月明かりに照らされ泣いていた
返り血を浴びた
少年でした…………。

–––––––始まり–––––––––始まり–––––––––

ストーリーメニュー

TOPTOPへ