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闇夜に輝く

第19章 若菜と洋子さん



「はははっ。なんか強引だな。でもありがとうごさいます」

「いいのいいの。だってお家でお留守番なんて可哀想じゃない。何か言う奴がいたら私がぶっ飛ばすから大丈夫!」

「あはは。社長でも?」

「もちろん!あの出過ぎた腹の肉を掴んで投げてやるわよ」

そうして洋子さんは偉そうに豊満な胸を突き出す。
ちょっと目のやり場に困る海斗。
誤魔化すようにお礼を言う。

「ありがとうごさいます。でも妹は人見知りするかも知れないし、そもそも行かないかもしれません」

「そんなのは私に任せなさいって。海斗くんが準備の人数が足りないからどうしても来てくれって言えばきっと来るわよ。それに海斗くんは会議で時間が違うから、当日は私が車で家まで迎えに行ってあげる。私の携帯番号を妹さんに渡しときなさい」

「はは、それもう断れないじゃないですか」

「そうよ。それくらい強引にしないと妹さん遠慮するでしょ。それに料理が出来る子がいてくれると助かるわ。なんせ私はからっきしダメだから」

「えー?意外ですね。じゃあ妹にも伝えておきます。よろしくお願いします」

そうして若菜も参加が決まった。
一応、増田さんにも確認したら、

「会ってみたいから連れてこい」

と、よくスカウトマンが新しいキャストを紹介する際に増田さんが言っていることと同じセリフを言われてしまった。

海斗はその言葉でふと気付いた。

この集団って、外から見たら怪しさMAXの超絶DQN集団じゃん。
妹の教育上あまり良くない影響が出てしまいそうだが、自分の周りに居るように言っとけばいいかと海斗は軽く考えていた。


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