僕と娘の話
第3章 僕の結婚までの話
元々の俺はゲイではなくストレートだ
大学生までは、
高校生で2人、大学生の1年で1人、2年で1人
と付き合っている
それからは、先輩も含め男としか寝てこなかったが
心の底から女を嫌悪しているわけではなかった
「それで、ご相談というのは?」
運ばれたコーヒーを飲みながら俺は尋ねた
すると栞さんは悲しい表情をした
「…1人で大丈夫かな…って思ってたけど…やっぱりさみしくて…」
ハンカチを手に取り目頭を拭う
おいおい…旦那が死んでさみしいくせに
派手な化粧をする元気はあるのかよ…
なんだか…栞さんの言葉に引っかかる…
【1人で大丈夫かな…】
1人で…?いや…この人、子どもがいるはずだろ!?
そうだ19年前、俺が先輩と会わなくなった原因
子どもだ
生きていりゃ19歳…いや18歳か?
子どもがいるのに1人なわけないだろ!?
「…お子さんは、いらっしゃらなかっんですか?」
栞さんは少し目をそらした
「…18歳の娘がいるわ」
あぁ娘だったんだ…
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