テキストサイズ

神隠しの杜

第18章 神隠し明け




雨芭はカフェ彼岸花から一歩も動かず、机に突っ伏し眠り続ける。



熊野明日香は黄昏鏡真に寄り添ったまま、静かに雨芭を見つめる。



「鏡ちゃんの調合した彼岸花の毒で自殺しちゃったね。これでよかったの?」

「……さあね。どのみち、僕が今ここで止めたとしても彼は死を選ぶ。なら、よかったと思うべきかもしれない」

「そっかぁ」



二人が交わした会話はそれだけだった。






彼岸花の花言葉は、






悲しい思い出。






ストーリーメニュー

TOPTOPへ