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神隠しの杜

第8章 奇妙な現実

深夜のコンビニは静かだ。もともと隠れの町自体が閑静なところで、深夜も営業する必要があるのかいささか疑問である。



日中は小さな会社で雑務をし、毎日ではないが、深夜はコンビニでバイトをしていた。



青年が何気なく、コンビニの入口を見た時――



「ごめーん、あめちゃん遅れちゃったあぁぁ」



バタバタと慌ただしく現れたのは、この隠れの町で浮いてる少女熊野明日香(クマノアスカ)だった。



頭には真っ白な大きなリボンをつけ、フリルがたくさんついたひらひらしたスカート。



いわゆるロリータファッションが好きな少女で、あの熊野古道と一緒の名字だが、少女の変わった言動とファッションがすべて台無しにしていた。



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