神隠しの杜
第9章 もう二度と戻れない
歩は声を失う。
何かの聞き間違いじゃないかと、頭の中がぐるぐるする。
体から一気に体温が奪われたようなそんな感じだ。
真冬――――
歩にとって優しいお兄さんで、神隠しなどという物騒なものとは結びつかない。
第一聞いた事がなかった。
いや、真冬が意図して黙っていたのなら――聞いた事がなくて当然である。
歩は軽い目眩に襲われた。
信じたくないと言うよりは、信じられない気持ちでいっぱいだった。
“あんなにいい人が、そんなはずない”
歩はそんな事を思いつつも、もしかしたら……と思う自分に心底腹が立った。
心がどんどん疑心暗鬼に陥る恐怖を感じながら。
何かの聞き間違いじゃないかと、頭の中がぐるぐるする。
体から一気に体温が奪われたようなそんな感じだ。
真冬――――
歩にとって優しいお兄さんで、神隠しなどという物騒なものとは結びつかない。
第一聞いた事がなかった。
いや、真冬が意図して黙っていたのなら――聞いた事がなくて当然である。
歩は軽い目眩に襲われた。
信じたくないと言うよりは、信じられない気持ちでいっぱいだった。
“あんなにいい人が、そんなはずない”
歩はそんな事を思いつつも、もしかしたら……と思う自分に心底腹が立った。
心がどんどん疑心暗鬼に陥る恐怖を感じながら。
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