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神隠しの杜

第12章 神隠し除けの巫女

まず始めに。神隠しなんてバカバカしいと思うかもしれない、でもこれは紛れもなく事実である。



そして、決して忘れてはいけない――神隠しは人が、生み出してしまった事を…………



隠れの町を遡る事、五十年くらい前になる。小さな集落があった。



【朱籠村】
アカカゴ



毎年美しい彼岸花をたくさん咲かせ、外と通じる事を好まない事から朱籠と言うのらしい。しかし、村には別名が存在した――――



【神隠しの村】



最初は一人がいなくなっただけだった。



どうせ何かのイタズラですぐ帰ってくるだろう、と思い誰も本気にはしなかった。



ニ、三日経っても、一週間経っても、一ヶ月経っても戻らずさすがに何かがおかしいと村が騒ぎだす。村の長が鎮静化させても、一向にに治まらずそれからまた一人といなくなり――やがて村ではこんな事が囁かれるようになる。






“神隠し”






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