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ドラクエらんど

第19章 ビッツの館 (後編)

「アキラ」



突然YUIさんに呼ばれたので、僕はいそいそと二人の前に出た。
YUIさんには気付かれていたらしい。
ひなたくんはバツが悪そうに俯いた。



「あ、えーとさ…よくわかんないけどさ、僕はひなたくんのこと必要だから!」

「!」

「あ? 必要って? そういうことじゃなくて、な、仲間として…!」



危ない、危ない。
好きと勘違いされても困るwww



「だからさ、ね、一緒に行こう? 僕、頼りないからさ、ひなたくんが必要なんだ」

「……」



瞬間、ひなたくんがフッと笑ったような気がした。



「…こんなオレでもいいの?」



ひなたくんの弱々しい声が聞こえる。



「う? うん! こんなもなにも、ひなたくんはひなたくんだろ? てか、まだ知り合ったばかりだからよくわかんないけど、いい人だってことはわかる!」

「ふっ…」



ひなたくんが笑った。



「…グダグダやん」



そして、僕と目を合わせてくれた。



「しゃあねぇ~なぁ、アキラさんだけじゃ、あいつら守れねぇし。オレ、王子だし? …みんなを守らないとな!」

「うん、よろしく!」



いつものひなたくんに戻ったようだ。
もうひなたくんの目は前を向いていた。


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