秘密の兄妹
第12章 募っていく想い
―放課後―
俺は保健室のドアを開ける。
すると紫織はベットに座って、いつでも帰れるように俺を待っていた。
「お兄ちゃん」
「…具合はもういいのか…?」
「うん、もうだいぶ良くなったよ。」
紫織は立ち上がると、俺の側に走り寄ってくる。
「帰ろ?」
「…ああ」
紫織は俺から自分の荷物を受け取ると、俺に笑いかける。
「あのね、帰りにスーパーに寄ってもいい?せっかくだから夕飯の買い出しに行きたい…」
「別にいいけど…無理だけはすんなよ」
「うん…」
★★★★★
「お兄ちゃん、ごはん出来たよ。」
リビングでテレビを見ている俺に紫織が声をかけてくる。
「ああ…」
バタッ!!!!
俺が振り向くと、紫織はキッチンの前で倒れていた。
「紫織!!」
俺は紫織に駆け寄り、紫織を抱き起こして、紫織の額に触れる。
……!!!!
熱い……
昼間よりもすげえ熱い…
「お兄ちゃん、私のことはいいからごはん食べて…」
紫織は荒い息をしながら俺に言う。
「馬鹿!!今、そんなこと言ってる場合か!!部屋に行くぞ!!」
俺は紫織を抱き上げ、紫織を2階の部屋に運んだ。
部屋に行くと、体温計で熱をはかる。
「38.5℃!!?」
かなり熱あるじゃんか…!!!