秘密の兄妹
第12章 募っていく想い
俺は紫織の頭を撫でる。
「今日、一緒に寝るか…」
「えっ…?でも…」
「一緒に寝るだけだ。セックスはしないから安心しろ」
「うん…」
★★★★★
す―ぅす―ぅ
紫織が眠ったあと、俺の腕の中で眠っている紫織の顔をじっと見つめる。
「…………」
俺が高校を卒業したら、この関係は終わらせよう…
…今は4月下旬だから、あと約10ヶ月…
避妊は毎回きちんとする…
10ヶ月だけ紫織のことを独占したら、あとは紫織を自由にしてやろう……
紫織が他にどんな男を好きになったとしても、もう邪魔はしない
「ごめんな、紫織…あと10ヶ月だけ我慢して……。酷い兄貴の酷い我が儘に付き合ってくれ……本当にごめん…」
俺は紫織の額にキスをして眠りについた。
――――――
――――
――
「う…ん…」
朝、起きて、隣にいるお兄ちゃんの顔を見る。
「お兄ちゃんに何もされずに、ただ一緒に寝ただけって初めて…」
何だろう…
すごく嬉しい……
少しだけ私の口元が緩む。
「朝ごはん作るからそのまま寝ててね、お兄ちゃん…」
私は、お兄ちゃんを起こさないように、お兄ちゃんのベットを離れた。