秘密の兄妹
第12章 募っていく想い
―1週間後―
リビングのソファ―で2人でテレビを見ていると、紫織が立ち上がる。
「お兄ちゃん、じゃあ私、先に学校行ってるね。」
「ああ…」
「…あのね、おとといで生理終わったから…」
紫織が俺の耳元で少しはにかんで小さな声でそう呟くと、俺から離れて学校へ向かっていった。
「…………」
******
「おはよう、大地」
「おはよう、悠人!」
俺は教室の前で会った大地に挨拶をすると、自分の席に座る。
「よう、おはよう悠人!」
「はよ…」
先に登校していた隣の席の風磨が俺に声をかけてくる。
「なあ、悠人。今朝、春樹と紫織ちゃんが昇降口のところで、2人で何か話してたけど、あの2人ってやっぱりお互いまだ好き合ってんのかな……」
「え……」
風磨の言葉に俺は驚く。
「まあ一度はセックスした仲だし、紫織ちゃんにいくら彼氏がいても、男と女なんて分かんねえよな…」
「……ああ」
――――――
――――
――
キーンコーンカーンコーン
1限が終わるとすぐに俺は携帯を取り出して、紫織にメールを送った。