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秘密の兄妹

第12章 募っていく想い

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「はぁはぁはぁ……」



俺は肩で息をしながら身体を起こして紫織のことを抱きしめる。



「…こんなところで発情して、俺は本当に酷い兄貴だな……」



「…お兄ちゃん、ごめんね…」



俺は紫織の髪を撫でながら紫織に聞く。



「何でお前が謝るんだ…?」



紫織は俺の背中に両手を回す。



「私、一度お兄ちゃんを裏切って武部さんと…したから、お兄ちゃんからの信用なくしちゃった……」



「…………」



「もうあんなこと他の人と絶対にしない……。お兄ちゃんのオモチャでいる限り絶対にしない…」



「ねえ、どうしたらそのことお兄ちゃんに信じてもらえる?私、お兄ちゃんのこと安心させてあげたい…」



「…もういいよ。俺はもうあの時のことは怒ってない…」



俺は紫織の髪をかきあげながら、そう返事をする。



「じゃあ何で…今、私と…したの?」



俺は紫織のほっぺたをつねる。



「お前がさっき【今、すごく幸せ】って言ったから……嘘でもそう言ったから、それが可愛くて自制がきかなくなった。」



「か、可愛い…?」



「ああ…可愛い……」



俺は紫織の額に自分の額を合わせて紫織を見つめると、紫織の唇にキスをした。



「んっ」



唇を離すと、俺は紫織に笑いかける。



「お前は可愛い俺の妹だ……」



「…可愛い妹……」



俺にそう言われたのが嬉しいのか、紫織の目からポロポロと涙がこぼれ落ちた。



……神様、父さん、母さん、ごめん……



俺、この子が好きだ……



この子のことが大事で大事で…



この子が可愛くてたまらない……



あと10ヶ月だけでいいから…どうかこの子のことを愛させてください……







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