秘密の兄妹
第13章 【好き】の自覚
キスが終わると、お互いの目が合う。
紫織の目からは涙が溢れていた。
「紫織…何で泣くんだ……?」
紫織は俺の胸の中に顔をうずめると、涙が溜まっている瞳を閉じて答える。
「さあ、何でだろう……分からないや……」
「…………」
俺は黙って紫織の頭を撫でる。
「ねえ、お兄ちゃん…」
「何だ?」
「今日は避妊しないで私の中に出して…」
俺は紫織の言葉に驚いて目を見開いた。
「何言ってんだよ!そんなことしたら妊娠するかもしれないだろう!?」
「前は平気で私の中に出してたじゃない…何で今日はダメなの?
それに美加さんの中にも何度も出したって、玄関の前で美加さん言ってたでしょう?
だから私の中にも出して…」
紫織は俺の顔を見上げて不安げに聞いてくる。
「っつ、ダメだ!!お前の中にはもう出さない!!妹なんだぞ!分かってるのか!?」
「分かってるよ……ちゃんと分かってる……
でも今日は私のお願い聞いて。
今日はお兄ちゃんでいっぱいになりたいの……
「…………」
俺は涙を流してそう言ってくる紫織の顎を掴んで、紫織に口づけをした。
「んっう…くちゅ…ちゅっ…はぁ」
唇を離すと紫織の涙を自分の両手で拭う。
「紫織、俺はお前が大切なんだ……。だからお前の中には出せない。美加よりも妹のお前の方が大切だから、もう中出しはできない。分かってくれ…」
俺がそう言うと、紫織は下を向いてコクンと頷いた。
「お兄ちゃん…続き…して……」
「ああ…」
俺は紫織をベットに押し倒すと紫織を何度も抱いた。