秘密の兄妹
第15章 美加の復讐
「…なあ、見てみろよ…紫織ちゃん、震えててめちゃくちゃ可愛い……」
「瞳とかうるうるさせてて、まるで犬みたいだな…」
「とても悠人の妹とは思えねぇな…こんな純粋そうな子……」
「……っ」
紫織は恐怖から、体を震わせてその場を動けずにいた。
…お兄ちゃんっ…お兄ちゃんっっ……助けて…!!
★★★★★★
「じゃあ、事が終わるまで私たちは教室でお喋りでもしてよっか…。
みんな悠人のことでは不満がたくさんあるだろうし、お互い慰め合いでもしましょ…」
美加が体育倉庫の鍵を自分のカバンのポケットの中にしまってみんなに笑いかけると、そこへ悠人が走って現れた。
悠人は肩で息をしながら美加に詰め寄ると、美加を睨み付けて大声をあげる。
「美加!!!紫織は!?紫織はどこだ!!?」
美加はその様子を見てくすっと笑う。
「体育倉庫の中…」
それを聞いた悠人は、急いで体育倉庫の扉を開けようとする。
だが、鍵がかかっているため扉は開かない。
「紫織!!!紫織!!!中にいるのか!!?いたら返事をしろ!!!」
悠人は体育倉庫の扉を強くドンドンと叩く。
倉庫の中で固まっていた紫織は、外から聞こえてくる兄の声を聞いて、震えている体を扉の方へ動かした。
「お兄ちゃんっ…助けてっ!!!…怖いっ…怖いよっ…むぐっ!!!」
兄に助けを求め、絞り出すように声を出す紫織の口を、中にいる男の一人が塞ぐ。
「…紫織…?紫織!!!どうした!!返事しろ!!!」
紫織の口を塞ぎながら、倉庫の中にいる紫織以外の3人はくすくすっと楽しそうに笑う。
「悠人!!聞こえてるか!?これから俺ら3人で、この体育倉庫の中で紫織ちゃんとヤりまくるから、そこで紫織ちゃんが俺らに気持ちよくさせられてる声、よく聞いてろ!!」
「可愛い妹が俺たちに弄ばれて感じまくってる甘い声、たっぷりとお前に聞かせてやるから、耳を澄ませてしっかり最後まで聞いてろよ!!
…じゃあ、始めようか…紫織ちゃん……
2人とも紫織ちゃんの身体、押さえつけろ…」
男がそう言って、紫織を塞いでいた口から手を離すと、紫織は涙を流して兄のいる扉の方を見つめた。
「…お兄ちゃんっ!!!ひっく…ひっく…助けてっ……!!!」