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second girl【完】

第11章 最後の温もり

「…彼女と結婚する」








隆史との終わりの言葉は、

あまりにも突然で、

あまりにも驚くもの。









いずれかはこの"曖昧な関係"にもケリをつけなくちゃいけないとは思っていた。







でも…







目の前の隆史が涙で滲んで行く。




涙を拭うことさえ忘れるくらい、私の感覚はマヒして行く。




そんな私に隆史がそっと手を伸ばし、何度も涙を拭ってくれる。




一瞬視界が鮮やかになる。
けどすぐにまた、視界がぼやけて行く。






隆史をちゃんと見たいのに、
隆史の言葉をちゃんと聞きたいのに、





私の涙と嗚咽のような声が邪魔をする。




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