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second girl【完】

第7章 泣き虫ピエロ

「松川が来るなんて珍しいじゃん」



店長はそう言いながら、メニューに目を向ける。



「最近、すぐ帰っちゃってましたもんね~」



バイトのリナちゃんも、ちょっと意地悪そうに笑いながら、私を見てくる。



確かに、隆史が部屋に来るようになってからは、バイトが終わったら真っ直ぐ帰っていたし、



休みの日も、隆史がいつ連絡をしてくるか分からなかったから、極力部屋にいた。



改めてそう思うと、私の生活は隆史中心に回っていた。



その中心の隆史がいなくなったら、



支えるものがなくなった駒のように、呆気なく倒れてしまうのだろうか…



やっぱりそんなのはダメ…



私は隆史に依存している。




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