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春雪 ~キミと出逢った季節 ~

第8章 新しい一歩


「……そんなに見ないでよ」



ハッと我に返ると、ユキの手にリモコンが握られていて


ピッと音がして天井の電気が消えると、ベッドに備え付けられたライトだけになった。


オレンジ色の光が、裸体のユキを淡く浮かび上がらせる。



「……俺って、サイテイかも」

「……え……!?」



意識がギリギリある頭を、少しだけ起こすと


リモコンをラグの上に投げ捨てたユキが、違うものを手に持っていた。



「ちゃんとイかせてからにしようって、途中まで理性があったんだけど」

「………?」

「マジで限界みたい。
今まで、こんなこと1度も無かったのに」



苦笑するユキの表情が、なんだかすごく男を感じさせて


胸がキュンキュンして、見惚れてしまう。


濡れた唇が開いて、四角い小さなパッケージを噛み千切る仕草も……


って、……ん……?




「先月まで、まだ10代だった健康男子ですから」


「~~~~!///」


「許してね、綺麗なお姉さん」

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