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春雪 ~キミと出逢った季節 ~

第9章 その時が来るまで


「ユキ、どうしてここに来たの?」

「………」

「こ、講義は? 4限あるでしょ?」



焦って喋りまくる春ちゃんは、本当に可愛い。


俺が何をしたいか分かってるのか、顔を横に向けて視線を逸らしてる。


無駄だよ、それって完全に逆効果。



「竹中さんから、此処にいるって情報をもらったんだ」

「……えっ!?」

「逢いにきたの、春ちゃんに」



離れないように左手でがっちり抱えて、右手で春ちゃんの頬を包んだ。


すげ、顔真っ赤。


ちょっと涙目なその表情、かなり刺激される。



「ね、キスしていい?」

「……へっ!?」

「します」

「………っ」



背中を持ち上げて、瞬きをする春ちゃんに唇を重ねた。


興奮する欲望が湧きあがってきて、すぐに舌を入れると



「……ん……んん……っ」



俺のパーカーを両手でギュッと握って、春ちゃんの吐息が漏れた。

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