テキストサイズ

only one【完】

第6章 踏み出す勇気

一瞬何が起きたのか分からない。

パチパチと瞬きを繰り返す私の瞳には、涙で滲んではいるけど、
意地悪に口角を上げて笑っている、高木さんが居る。










「あら治療で、俺が忘れさせてやるよ」










濡れた私の唇を、高木さんが指でなぞってから、また唇を重ねてくる。









「…っん……ん……」










高木さんの舌が、逃げる私の舌に絡みつく。



ドンドンと高木さんの胸を叩くけど、動けなるほど抱きしめられ、
高木さんとのキスが、角度を変えて深くなる。



本能のままに求められて、隆史のことも忘れてしまうくらいだった。



ストーリーメニュー

TOPTOPへ