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同窓生

第4章 朝練

『ありがとう!』

知抄に笑顔で伝えると、知抄もとびっきりの笑顔を返してくれた。

タッタッタッ……



足音?

「美桜ッ!大丈夫か?」

『敦くん?』

「敦くん?どうしたの?」

「あれ?山崎?」

「うん。美桜がどうかした?」

「いや……なんか男に襲われそうになってって聞いて……??あいつら!騙したな!!!」

一人で問題は解決したみたい?

『私、知抄と話してただけだよ?』

「あいつらって、翔くんと梢くんたち?」

矢島 翔(やじま かける)くんと益田 梢(ますだ しょう)くんは敦くんと仲良し。

「そー。美桜と付き合ってるって話したんだよ。」

「それで、二人にからかわれたんだ?」

「そうみたい!まったく!あいつら!」

『アハハ!二人とも面白いね!』

「心配したんだよ、マジで。」

『ありがとう。』

「美桜、安心だねー☆んじゃ、お邪魔虫は部活に燃えますよー。」

『知抄!邪魔じゃないよ!』

「分かってるよ。冗談!……そういや、二人付き合ってること、ばらしていいの?」

『それはー……』

「仲良い奴らだけなら良いんじゃん?」

敦くんが言う。

『そうだね。里沙にも私からちゃんと伝えるよ。』

「りょーかーい!ん、じゃーねん!」

そう言って、知抄は体育館へと消えていった。

朝練を終えて、帰宅中……

私と敦くんが帰ろうと手を繋いでいたら、

「あっついなー!」

「真夏だからか?」

「いや!それだけじゃないなー!」

「おっと!こんなところにできたてホヤホヤカップルが!」

「あちちちち~」

なんて言いながら、翔くんと梢くんが現れ、その後ろに知抄を見つけたので声をかけて、みんなで一緒に帰ることになった。

なんやかんや話ながら歩いてると、

「このあとどーするの?」

と、梢くんが言った。

「帰って風呂!」

と、翔くん。

「風呂はさておき、みんなで飯食い行こうよ!」

と、梢くん。

「いいねー!行こう!」

と、知抄。

『あ!私、ご飯、作ってきちゃったよ。』

と、私が言ったら、

「じゃあ、みんなで美桜ん家行って、ご飯食べて、遊ぼう!」

と、知抄。

『えっ?』

「うちらはご飯買えば良いし!」

「遠慮すんなって!」

と、訳の分からない言葉に操られ、翔くんと梢くんと知抄とあとから里沙も加わって……

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