Bitter sweetな関係【短編集】
第4章 N×A♡
N side
そして夜が来た。
仕事が早く終わった俺は家に帰り、部屋を片付けている。
「はぁ…」
なんて深いため息が出てくる。
試したりするのって信じてない証拠だよね。
でも、そうじゃないんだよ。
そうじゃない…
そう思いたかった。
頭の中でぐちゃぐちゃになる俺の思考。
そんなとき
ピーンポーンと軽快な呼び出し音がなる。
俺はすぐに鍵を開けて彼を入れる。
「ちょっと早かった?ごめんね。ワイン買ってきたよ」
「相葉さん…ッ」
「ングッ…アッ…ンン…」
俺は返事をせずに彼の唇を貪る。
相葉さんの目はかなりびっくりした様子で俺を見ている。
「や…にの…?ッ…」
「嫌なら逃げろよ…ンッ…」
強引に舌を絡ませる。
すると息が苦しいのか俺を離そうとする。
「逃がすかよ…」
俺は何かに支配されているような感覚だ。
俺を求めるまで逃がさない。