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ホットミルク

第3章 罠

ガラガラ…


「失礼しまーす」

「なんだ?何か用か。」
拓人先生が、冷たく言い放つ


保健室にいつもいる拓人先生は

メガネの似合うインテリイケメン
白衣からのぞく白い首が
いやらしい

目元の泣きぼくろも彼の色気を醸し出している




「はい…ちょっと寝坊しちゃって……」
私はペロッと舌を出す


拓人先生は、そんな私を横目で見ながら、かったるそうに遅刻届け用の紙を机の引き出しから取り出して、えんぴつと一緒に私に渡す


「じゃあ、これ書いて」

私の顔も見ずに先生は言った


「はい…」




カリカリカリカリ…


えんぴつの音だけが妙に響く


(なんか………気まずい)









………

それでもなんとか
空気に耐えて書き終えた

「出来ましたっっ!」

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