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暗闇で恋しましょう

第15章 好奇心8割 真心2割

自分の世界でシリアスという重りを遥か彼方にぶん投げた時。



「杏ちゃん……?」



水上さんの不思議そうな声が耳を擽る。


ハッとすかさず我に返り、水上さんの顔を見ると、これまた不思議そう。



この、顔は……もしや……

自分の世界入りすぎて、知らぬ間に声や顔に出ていた?!

もしかして、涎とか?!



慌てて口元を拭おうとし、今1度ハッとする。


再度、よく水上さんの顔を見



「???」



あぁ、困惑している水上さんもかっこよく、可愛


じゃなくて!



「正気に戻ってる?!」

「へ?!あ、うん?!」

「ダークなオーラが消えている!!もしかして……」

「ダーク……?えーと……あー…お陰様で?落ち着きました」



律儀に頭を下げる水上さん。


私、何も、していない。


何も、できなかった……


何も、見れなかった……

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