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暗闇で恋しましょう

第24章 救われたんだ②

聞こえなかった、が通用しないほどの声の大きさで男子は言葉をリピート。



意味無いと分かった以上、する気も無いんだけどね



そして考える気力も失くす男。


だけど、男子の手の力も緩む気配はないから、逃してもくれないんだろう。


だったら、ここは腹を括ってーーーー



シラを、切り通す。



だって、別に認める必要もないよね?



切って切って切りまくれば、男子も自分の言葉に自信が無くなっていくはず。


自信がなくなれば、公にできないから広まらない。


広まらなければ伝わらない。



うん。これでいいよ。これが、いいよ



そうと決まれば、と男は男子に向き直る。


愛想笑いを貼り付けて。



「なんの、ことかな?僕、ちょっと分かんな」

“いや、だって、お前なんかすごいことしてたのって話で”

「え?ん?はい?な、なんのこと」


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