テキストサイズ

暗闇で恋しましょう

第29章 俺とあいつとそしてーー……②

外に出たら、快晴のくせにすごく寒くて。


冬だから当たり前なんだけど、やっぱり行くの止めるか、なんて思いが頭に過ぎった。


流石俺って感じだろ?


でもな、不思議なことに、体はそんな意思を無視して、着実に前に進んで行くんだ。


まるで、誰かに会わなきゃいけないというように。



























店着いて、すぐ後悔した。


見渡す限り人、人、人ーーーー


ここにいる人全員の目的が福袋、ってわけじゃないのは分かっている。


しかし、通常時の倍以上はいると思われる人の多さに、俺は酔う一歩手前まで来ていた。


その上、目的である福袋売り場に至っては、福袋が見えない始末。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ