
暗闇で恋しましょう
第35章 そして、これからも
「そうなんだ?」
「そうだよー遊園地でもさー」
頬に流れるモノを感じながら私は、ずっとくだらない話を続けた。
水上さんはあくまで知らないフリを続けてくれて。
ひぃちゃんが今、どこにいるのか。
何を、しているのか。
何が、あったのか。
それには一切触れることなく。
震える声で話す私に、水上さんは優しく相槌だけを打ち続けてくれた。
ひぃちゃん、ひぃちゃん
私の恋心は、未だ暗闇の中
あの部屋の中にある
貴方に伝えなければ日の目にも当たらない
ひぃちゃん、ひぃちゃん
もし、次が、あるのならーー
今度こそ、“これから”を約束してくれますか?
