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斉藤太一です

第11章 夏休み

「これを

駅のところに貼ると

お客さんが
沢山くると思うの」




しずくが来ている時
お客さんが
いつもいないから
心配してくれたのかい?
(苦笑)




「そうだね

それは
いい考えだ


ありがとう
しずくちゃん」




僕が
目じりを下げて


しずくの頭を

そっと

なでてあげると



しずくは
照れて笑った




一生懸命書いてくれた
大きかったり
小さかったりする

その文字が



ほんとうに
うれしかった



心配・・・されるって


久しぶりかもしれないな





心配
してもらうって




うれしいな





「そしたら
お客さんいっぱいきて


そしたら

おとーさん・・・」





しずくは

少し言葉につまり


少し・・・

ためらってるように見えた



僕は
しずくの前に
しゃがみこんで

しずくと
目を合わせた




「ん?なにかな?

何でも言っていいんだよ

しずくちゃんの
話しが聞きたいな」






「あ、あのね・・・


早く

お客さん
いっぱいになったら





早く



迎えに来てくれる?



おとーさん」



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