斉藤太一です
第15章 近づく距離・遠ざける君
そんな夕方
そろそろ
店を閉める時間に
なった頃
奥で作業をしていると
入口のドアが開く音が聞こえた
それと共に
聞こえた
元気な声
「すみませ〜ん!!」
間違いない
しずくだっ!
「はーい!!」
僕は
慌てて
カウンターから
顔を出すと
そこには
かすみと
しずくが
手をつないで
立っていた
「い、いらっしゃい」
しずくは
僕の
長い長い傘を
持っていた
「おとーさんに
返しにきたの」
「そうか~」
カウンターから
外に出て
僕はしずくの前に
しゃがみこみ
傘を受け取った
「ありがと、しずくちゃん」
僕が
目じりを下げると
しずくも笑う
しゃがんだまま
かすみを見上げると
かすみも
微笑んでいた
そろそろ
店を閉める時間に
なった頃
奥で作業をしていると
入口のドアが開く音が聞こえた
それと共に
聞こえた
元気な声
「すみませ〜ん!!」
間違いない
しずくだっ!
「はーい!!」
僕は
慌てて
カウンターから
顔を出すと
そこには
かすみと
しずくが
手をつないで
立っていた
「い、いらっしゃい」
しずくは
僕の
長い長い傘を
持っていた
「おとーさんに
返しにきたの」
「そうか~」
カウンターから
外に出て
僕はしずくの前に
しゃがみこみ
傘を受け取った
「ありがと、しずくちゃん」
僕が
目じりを下げると
しずくも笑う
しゃがんだまま
かすみを見上げると
かすみも
微笑んでいた