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斉藤太一です

第3章 大人って・・・つまらないね

「・・うん」



君はそう返事をして

黙ったまま
僕の少し後ろを歩いて
ついてきたね



大人って・・つまらないね


君は前に会った時
そう言ったけど



君は



・・・楽しいのかな・・







僕の部屋まで20分

君の足音が
途中で消えてしまわないか
気になりながら

僕は
色んな事を
考えてたんだよ



君に
嫌われるのが怖くて

何一つ
君に
話が出来なくて


でも


君が部屋にいるだけで
別に・・話さなくても
いいような気がしたり


でも


何も話さなかったら
また
君はすぐに
帰ってしまうんじゃないかって



思ったり・・・。





その時

ふと
気がついたんだよ





君は

僕の話を聞きに来たと
この前言ってくれたけど



本当は


聞いて欲しかったんじゃ
ないのかな・・






君が

僕に

話しがしたかったんじゃ

ないのかな・・って。



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