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斉藤太一です

第4章 番号教えて

「君は・・・

あの、君の名前を・・


知りたいな

どう呼べばいいのか・・わからないんだ


本当の名前じゃなくても
かまわないから」





「なんでもいいよ

自分の名前嫌いだし」





「・・そうか・・

・・どうしようかな・・」





「次までに考えといて」





「・・わ、わかった」




次があるんだ…


そう言われた瞬間
うれしかったんだけど



「じゃあ…」

そう言って
君が
帰ってしまうのかと思って


僕は急いで
君に話かけたね



話すのは
苦手なんだけど


君にもっと
部屋にいてほしくて

僕は必死だったんだよ




そんなこと・・知らなかっただろ?




「ぼ、僕はね

好きな人がいるんだ


だから・・あ、そうだ

だから
君を襲ったりしないよ


安心して」




「好きな人?」




「・・・あ・・うん」





「恋人?」






「いや・・ちょっと・・違う」







「じゃあ・・なに?」







「なんだろう…


よく…わからないんだ


ねぇ、君

なんだか
教えてくれないかい


全部・・話しをするから・・」





君が
話をしたいんだと
思っていたんだ

だから
僕が先に。


僕が
恥ずかしい話をすれば

君も
話をしてくれるかなって



思ったんだよ。



怖かったけどね



君に

嫌われて
次が無くなっちゃうんじゃ
ないかって

とっても
怖かったんだけどね



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