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斉藤太一です

第9章 あたし・・・帰るね

「そーゆーのって

やっぱり・・・」





「・・・うん・・」










「好きな人とじゃなきゃ

ダメだよね・・」








どうしたの

かすみ



君は
好きでもない人と




関係を持とうとしているの?






それとも

もう



関係を
もってしまったの?




それとも





君は好きでも


相手が・・他の人を好きなのかい?・・・







暗闇の中

かすみの声は
とても小さくて
弱々しかったね


明るい場所で
顔を見ながらなんて

とても
話せない



君はそう
思っていたんだね








君に

誰にも話せないことを
話して欲しいと
思っていた


僕の
恥ずかしい話を聞いて

今度は
君が悩みを
打ち明けてくれたらと



思っていた




あの

雨の日からずっと





君が
ココに来るたびに

そう
思っていたんだよ





やっと




やっと相談してくれたね



うれしいよ・・・かすみ




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