テキストサイズ

R:ラブデビゲ

第17章 死と生

命の源を断った俺には…



魔力はほとんどなく――――…




飛ぶ事も―――――…



出来ない――――――――…




「麻実――――――――…」




麻実の胸に押し当てたピアスは…




なんの変化も無いまま……



間に合わなかったのだと――…



泣けてきた――――――…









「なら…一緒に……」




俺は、急降下する麻美を抱き締めた―――――――…




が――――…




人化の魔力も無くなり―――…




俺の姿は…無情にも…猫の姿に――――――――…





麻美――――――…



離れたくない…のに…




無念で――――――…


泣けてきた…




最後ぐらい…手を繋ぎ……



塵になりたかった―――――…







と――――――――――…




次の瞬間―――――――…





麻実の胸に押し当てた俺の耳つきピアスが光った―――――――――――――――――――――――…







「―――――…麻実!」






真っ赤に光るピアスは――――…








麻実の胸の中に…


す――――…っと吸い込まれ…




消えた――――――――…






ストーリーメニュー

TOPTOPへ