雪の日の空に
第8章 愛した人は…
グラスに注がれたビールがコースターの上に置かれ
塩沢さんが乾杯という風にグラスを傾ける。
その姿を見て私も遠慮がちにグラスをくいっと持ち上げた。
「仕事終わりはビールだよな。」
私がゴクリと音を立てて飲むと、塩沢さんの満足げな声が聞こえた。
嬉しそうに微笑んだ彼の笑顔は佐月さんの笑顔と同じで、つい見惚れてしまう。
薄暗い店内では、唯一違う塩沢さんの栗色の髪もなんとなく黒く見えてしまうから尚更。
「さっきから見過ぎ。」
肘をつきながら顔を片手の甲で隠した。
仕草や言葉遣いの違いで、塩沢さんなんだと再認識させられる。
「すみません…。」
「似てる?」
フッと笑った塩沢さんは私が思った事を口にしてしまう。
考えていることはお見通しか…。
塩沢さんが乾杯という風にグラスを傾ける。
その姿を見て私も遠慮がちにグラスをくいっと持ち上げた。
「仕事終わりはビールだよな。」
私がゴクリと音を立てて飲むと、塩沢さんの満足げな声が聞こえた。
嬉しそうに微笑んだ彼の笑顔は佐月さんの笑顔と同じで、つい見惚れてしまう。
薄暗い店内では、唯一違う塩沢さんの栗色の髪もなんとなく黒く見えてしまうから尚更。
「さっきから見過ぎ。」
肘をつきながら顔を片手の甲で隠した。
仕草や言葉遣いの違いで、塩沢さんなんだと再認識させられる。
「すみません…。」
「似てる?」
フッと笑った塩沢さんは私が思った事を口にしてしまう。
考えていることはお見通しか…。
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