エスキス アムール
第44章 木更津の思惑 *
「…お、ねが…っも…や、め…」
「やめるの?」
木更津の大きく熱を持ったものが、俺の中で暴れまわった。
ご飯食べるくらいしか休む暇が無い。
木更津だって疲れているはずだ。
なんのために。
「んぁあっんっん…ふ…や、だ…」
「いや?」
「い、や…っあ…あ…、あっだめっま、た…イッ!!」
もう絶頂を迎える。
その瞬間、木更津も俺の中からいなくなり、触っていたても全部なくなった。
一気に上り詰めていたものが、止まってしまう。
なんでという目でみると、
「やめてって言ったのは波留くんでしょ?」
なんともサディスティックに冷たい瞳で俺を見つめる。
やめてとは言ったけど、こんな…、
うしろは彼を欲してヒクついているし、前は前で勃ち上がったまま。
こんなの鎮めようにも鎮められないし、一人で処理もできるような段階じゃない。
俺は身をよじらせて、駄々をこねるように木更津の名前を呼んだ。
「き、さらづ…きさらづ…きさらづ…」
「なぁに?」
「や、こんなの…や…も、や…」
「だから辞めたでしょ?」
「ちが…、や、だっもー、や…」
もどかしくて、疼く快感に耐えきれなくて、自分のモノに手をのばすも、結局その手は木更津に掴まれ、自分で与える小さな快感さえも得ることを許されなかった。
「ほら、お風呂にでもいく?」
「や…や…おね、が…っやだ、やだ」
「やだやだばっかり。波留くん我儘。」
そう言って寝室から出て行こうとする彼に、もう我慢ができなくて、腰を無意識のうちに揺らしながら、強請った。
「…きさらづ…っおね、が、いっ…弄って…挿、れて…っいっぱい、い、っぱい…んん、突いてぇ!!!」