先生、好き…
第2章 合唱部のしくみ
私は普通に合唱部の部員のひとりとして活動していた。
やっぱり歌う事が好きで、休み時間や自分の自由な時間が潰れて練習になっても、楽しいと感じていた。
合唱部の学期末の演奏会では、ソロもすることが出来た。
この合唱部にはいくつかの役割があり、それを役員と呼んでいた。
まず部長。全体をまとめる代表みたいな存在。
マネージャー。大量に配られる楽譜の管理、全体の状態を把握しながら部長と顧問のサポート役。
各パートのパートリーダー。四パートある為四人。パート練習を仕切ったりする。
ピアニスト。2人で交代しながら、難しい曲をひたすら弾く。
こんなかんじだった。三年生で選ばれた人がやることになっていた。
学年末に当時の役員が後輩に引き継ぐことになっている。
―――学年末
『役員決めの時期だね~♪』
さやかと部活の帰り道に話す。『そうだねっ。』
『かおりは、ソプラノのパートリーダー候補第一だからね。』
私のパートは四つの中で一番高い音を出すソプラノ。
実はパートリーダーになりたい私…
『だって今の部長の、祐也先輩がかおりのこと誉めてたょ。歌めっちゃ上手いってさ~』
『そんなことないよっ。でも、なれたら嬉しいなぁ…』
そんな会話をしていた。
そして、月日は流れ役員引き継ぎになった。