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すべてはあの日から

第14章 その後…

―――‐‐‐…


「あれ、親父は?」

「お父様なら、先程 車で待っていると…」

「じゃあ もう行ってくるな」


ピシッとスーツを着こなした政崇さんが、仕事モードの顔になっている。


「いってらっしゃい」



明るく、


笑顔で送り出した。



つもりだったのに……




「……真央?
緊張してるの?」

「え?」

「顔が強張ってるけど」


……やっぱり、政崇さんには 見破られちゃう…



「そうかも…
お婆様に会うだけなんだけどね」


そう言って、曖昧に誤魔化す。


「大丈夫、
真央の料理を食べたら それだけで幸せな気持ちになるから」


私の頭を優しくポンポンと撫で、

大好きな政崇さんの笑顔を残して、

政崇さんは出勤していった。




「…………、

私に出来るかな……」



ぼそっと呟いた言葉は、自信無さげに消失した。


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