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サイレントワールド

第4章 DREAM BREAKERS

「…メンバーは…してる?」
「ああ…の準備…そろ…。」
「そうか…。」
「ん?」
昨日入った居酒屋に行くと翔が誰かと話していた。
「ならそろそろあいつを…。」
「翔ー。」
「…っ!!」
バッとこちらを振り向く翔。
「ん?どうしたんだ?」
「なんだ…未来か…。」
肩の力をぬく翔。
「朝おきたらいきなりいなくなってたから探しにきたんだけど…。」
「なんだそりゃ…。ガキかよ…。」
「何も言わずにいなくなる方が悪いだろ!」
ギャーギャー騒ぐ未来たち。
「…で?朝っぱらから宿屋抜け出して何やってたんだ?」
「ああ…。それは。」
「俺が呼んだんだよ。」
「え?」
翔の横を見ると筋肉質な体をした大男がいた。
「んじゃ紹介するか…。こいつは俺のギルドのメンバーでサブをやってる龍だ。」
「龍だ。よろしく。」
「んでこっちが俺の高校の友達の未来だ。」
「ん?」
未来はふと翔の言葉に違和感を覚えた。
高校の…?
「っと。」
龍と呼ばれた大男がこちらをじっと見ていた。
自分がまだ自己紹介してないことに気づき
「えっと未来だ。よろしく。」
龍は軽く頷き
「翔。こいつを…。」
「ああ。うちのギルドにいれようと思ってる。」
「なあ。その『ギルド』って何なんだ?」
「何だ…。そんなことも知らないのか?」
翔は仕方ないとため息をつき説明を始めた。
翔の説明によるとギルドとは何人かのプレイヤー(プレイヤーとはこの世界にいる人たちのことらしい。)が集まって一つのグループができそのグループのことを『ギルド』呼ぶらしい。
「で、俺はそのギルドのことで龍に呼ばれたってわけだ。」
「へー。翔もギルドに入ってたのか…。」
そこまで考え
「ん?じゃあ俺とずっといちゃマズいんじゃ…?」
「まあな。でもこれもギルドの発展に繋がると思って無理言って出てきたんだ。」
「翔って無理を言えるほどの地位があるのか?」
「ああ。なんたって俺がつくったギルドだからな。」
「え?じゃあもしかしてお前リーダーなの!?」
「ああ。まあその話はいいとして…だ。」
真面目な顔になる翔。
「ここからはギルドのリーダーとしてお前への頼みだ。」
「リーダーとして?」
「ああ…。未来。お前にうちのギルド『DREAM BREAKERS』に来てほしい。」

【未来:LV.12PARTY翔:LV.?】

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