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サイレントワールド

第6章 ENDING

「ん…?」
気づくと未来は見覚えの無い街にいた。
周りにはこの世界の人々が大量に集まっていた。
「なにが起こっているんだ…?」
気づくと隣には翔と龍がいた。
「俺たちは街に入った瞬間ここにとばされたってことみたいだな…。」
翔が呟く。
「だけど何のために?」
「たぶん…。」
翔が話そうとした瞬間街の広場の真ん中で鐘のような音が鳴り響いた。
それと同時に空中に文字が浮かび上がった。
『おめでとう。諸君。諸君らの働きによりこの世界は崩れた…。諸君らの勝利だ。』
「世界が崩れた…ってことは」
「ゲームクリア…。」
「元の世界に戻れる…!」
ウワアッと広場に歓声が広がった。
そこで更に空中に文字が描かれた。
『諸君らの評価はA…。この世界をここまで早くクリアするとは…。では諸君らを元の世界へ返そう。』
「おい!待て!」
広場のどこかで誰かが叫んだ。
「お前らに奪われた思い出はどうなるんだよ!」
再び空中に文字が描かれる。
『敗者に返すものなどない…。だが諸君らは優秀だ…。少しだけヒントをあげよう。』
「ヒント…?」
未来の隣で翔が訝しげに呟く。
『フィールドに現れるモンスターは思い出からできている…ということだ。さてそろそろしばしの別れといこう。』
その文字が浮かび上がると同時に未来たちプレイヤーの体もまた浮かび上がる。
『今回のゲームはいわば体験版だ…。次があることを忘れるなよ…。』
その文字が見えた瞬間世界が光に包まれた。

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