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サイレントワールド

第7章 NEXT WORLD

(ここはどこかの建物の中か。)
まわりを見回しながら歩く。
白い壁に時々窓から外が見える。
景色は都会の真ん中のようだが人はほとんど見当たらない。
時々見える人はみな肩に『フェアリー』を乗せている。
(このゲームは何なんだろうな…。)
そんなことを考えながら角を曲がる。
すると
「うおぁぁ!!!」
(…!?)
咄嗟に後ろに下がった未来の目の前を片手剣が通り過ぎていった。
剣を持っているのは未来と同じ位の年に見える少年だった。
「うおお!!」
目を飛び出さんばかりに見開き未来に斬りかかってくる。
だが少年の剣の振り方はいかにも無駄が多く未来にとってはかわすのは簡単だった。
次々に振り回される剣をかわし続ける。
すると背中に固い感触が。
見ると未来は壁に追い詰められていた。
勝利を確信してか獰猛な笑みをうかべながら少年は剣を未来に向けて振った。
だが未来の顔のあたりに当たるはずだった剣は直前で目標を見失い壁に突き刺さった。
少年の剣を顔を少し横にするだけで交わして見せた未来は少年の剣が壁に突き刺さっている間に左足で思い切り踏み込み右足のつま先で全力の蹴りを放った。
(…セィッ!!)
心の中で気合いをはなちながら放った蹴りは少年の股間に突き刺さった。
「…!!!!?」
言葉にできないほどの悲鳴をあげながら少年は気絶した。

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