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サイレントワールド

第10章 VS DARK PHEASANT

「伏せて!」
伊川が叫ぶ。
未来はその声に従っていかだに伏せた。
それと同時に背中の上を雉が通っていった。
「…っ!」
凄まじい風圧の中伊川が鎌を雉の腹に突き刺していた。
『クッ!』
雉のHPゲージが少し削れる。
雉の上には『 DARK PHEASANT』の文字。
このモンスターの上に表示されるのはモンスターの名前だ。
よってこのモンスターは『DARK PHEASANT』という名前と分かる。
(闇雉…か。)
『チイサキモノドモヨ…コノハネニツラヌカレ…シネ!』
ぐぐっと闇雉が後ろに体を反らす。
と同時に
「ガード!」
『『フェザントフェザー!』』
二つの声が重なった。
無数の羽がとんでくる。
「ちっ!」
ガードと言われてもな…。
―叩き落とすか。
剣を構え一番近い羽と衝突させる。
軽い手応えと共に羽が落ちる。
これならいけそうだと思い剣を操り次々と羽を叩き落としていく。
伊川を見ると鎌を使い未来と同じように羽を叩き落としていた。
だが羽を全て叩き落とすのは難しく未来も伊川も少しダメージをくらってしまっていた。
『フフ…スコシハヤルヨウダナ。…ダガ!!』
バサッと羽を広げ先程と同じように後ろに体を反らす。
『オマエタチニソラヲトブスベハナイ…。オマエタチノミライハ…シダ!!『フェザントフェザー』!!!』
再度の技名発声と共に羽が襲いかかってくる。
それと共に未来たちも動きまわり羽を叩き落としていく。
しかしやはりダメージは0とはいかず少しずつダメージを負っていく。
「くそっ。このままじゃまずいぞ!」
じわじわと削られていくゲージが未来を焦らせる。
そして
「ぐあっ!!」
とうとう羽が未来の左腕に突き刺さった。
今まではかする程度だったのが今回は完全に当たってしまった。
ゲージがガクンと一気に削られてしまう。
それを見た闇雉は未来に向け全ての羽を解き放った。
直後未来の視界は羽で覆い尽くされていた。

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