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同じ空の下で

第19章 傷

自分がわからなくなって

存在意義も価値もわからなくなって


何もできなくなって

生きていることの確認作業のように


痛みを感じること

赤い血が流れること


そのことの確認で

やめられなくなってしまって



見えるところはやっぱり止められるから

普段は見えないようなところにも

沢山の傷をつけました


何度も繰り返すうちに

目的は最初とは違って


それをしないと不安で落ち着かなくなって

自分を落ち着けるため



取りつかれたように繰り返していました




今でも時々どうにもならない衝動に駆られます

一種の麻薬のように…


ただ今は少し大人になり

私のために一緒に苦しむ人がいるから


欲求を抑えることが出来ています



同じように沢山の傷を作っていた人とも

もう増やさないように

指切りもして

そのことも自分の中で一呼吸おける

大切な想いに繋がっています

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