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ハル

第3章 出逢い

数百年に一度といわれた、全国的な大雨が降り続いたある日のこと。
彼女は前総長に連れられて、炎鬼の倉庫にやってきた。
「参ったな…」
それが俺たちが初めて聞いた、彼女の言葉。無というのが正しかった。
多くの視線が鋭く突き刺さっている。それさえも、全く気にせずにおなじ調子で総長にこう言った。
「あれっ?携帯、使えなくなっちゃった…携帯、貸して。」と。

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