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ハル

第5章 座談会

女の言葉に一際反応を示したのは、メディアで心臓の重い病を患っていると噂されている大物政治家I。
彼はとある政党の主力株であり、国の多くの法の改良に尽力した人物である。
それだけに国民は皆、彼のこれからについて深く関心があるのだ。
「ふふっ…岩泉さん、100%同じ型の心臓、見つかったわ。」
前髪をかきあげ足を組み替えた後、彼の方を見て口角をあげた。
「いつ…、いつ移植できますか?私が伺います。」
切羽詰まった様子の政治家Iは、食い入るように聞いた。



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