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秘密のアルバイト

第41章 引退DVD2

俺は足をギュッと閉じ、必死に声を我慢した。
そんな俺の腕を智が掴み、そしてスイッチが切られた。
多分時間にすると、1分位の事だと思う。


「智・・・」

「そんな目で見ないで。
すぐにでも押し倒したくなっちゃうでしょ?
お茶でもしようか?」


助かった。
もう歩けないよ。


「俺はホットコーヒー。かずは?」

「俺も・・・やっぱアイスコーヒーで」

「アイスコーヒーで、寒くない?」

「うん、何だか暑くて」


座っているのも大変だった。
座っているほうが、余計に奥に押し込まれてしまうからそれだけで感じてしまう。
座るのも考えて座らないといけないから大変。


「お待たせ致しました。
アイスコーヒーの方は・・・」

「あっ、俺で・・・あっ!」


飲み物が運ばれてくると、スイッチオンッ!
座っているからか、ローターの音が俺から漏れた。
ウェイトレスも一瞬、回りを見渡した。
俺は携帯を見るふりをして、下を向いた。
ウェイトレスが離れると、スイッチは切られた。


「その顔・・・たまんないよ」

「はぁ・はぁ・はぁ・・・
音・・・聞こえちゃってるよ」

「大丈夫。まさかかずの中に入れられたローターの音とは思ってないよ」

「そりゃそうだけど・・・
まさかそんなの入れて来るやつがいるなんて、思いもしないだろうからね」

「そりゃそうだ」


楽しく会話をして、コーヒーを飲んだ。
本当はこの仕事を始めたきっかけや、辞める事をいろいろ聞きたいんだけど、その会話はNGなんだって。
何でかな?

しばらくして店を出て、またいろいろと見て回った。
次はいつスイッチを入れられるんだろう。
もうドキドキ。
智の耳元に顔を近付けて呟いた。


「1回・・・抜きたいんだけど」


智はニヤッと笑った。




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